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千銃士担当スタッフです。

Nintendo Switch版の発売まではまだ時間がございますが、ちょっとした情報をお届けできないかと思い、八九と十手の次回作会議の様子と、千銃士世界での「日本」にまつわるお話をいくつかお届けすることとなりました。

日本は我々の住む世界とは違い「幕府」が残っている設定です。明治維新は行われたのですがその後また幕府に戻り、桜國義彦という人物が初代将軍となったという断片は、これまで日本編ⅠやⅡでお伝えしてまいりましたが、そもそもなんで幕府が......?というところは描いてきませんでした。
意図的に秘密にしていたということではなく、貴銃士たちについて語る際に、ストーリー内で詳細に説明する必要がなかったということが大きな理由です。

今回、日本編Ⅲを制作するにあたり、若干幕府のことを細かく考える必要があるな......ということになりました。それと同時に、大まかに判明していた千銃士世界での日本の歴史について細かく考える必要もあり......。とはいえ出来上がった日本編Ⅲでは、そこまで長々説明する必要もなく、無理に入れても十手が議事録で書いているように"てんぽが悪く"なり......。

しかしせっかく日本の歴史について見えてきましたので、本編をお待ちいただく間に、こういった形でお届けしようと、昨年から進行しておりました。
なお、このシリーズは八破にも確認いただいておりますが、八破本人の書き下ろしではございませんこと、ご了承くださいませ。
また、千銃士世界における日本の歴史につきましては、複数名のストーリー担当チームで検討を重ねたものであり、フィクションです。

桜國幕府成立「以前」の日本史も含めて、千銃士世界の出来事として感じていただければと思います。
例えば満天姫の血を引いていると書かれた津軽信英ですが、満天姫自身は養育しただけであり、血の繋がりはないという説が現在は一般的です。

『桜の国から来た男』は教科書用の話で、八九が感想を「うさんくさい」と言っているように、きっと幕府の思惑も絡んだ、良いところしか描かれていないのでしょう。
軍国主義の国として対外戦争を推し進めていった桜國幕府の歴史や思想には、美しい立志伝から弾かれたものが多くあるはずです。
千銃士の世界には、第三次世界大戦が勃発し核戦争となったため、現実の世界よりも文明レベルの進化が遅れているという設定がございます。また、アリノミウム結晶(赤い石)は、核戦争の跡地で見つかることがある、という設定です。
あくまでフィクションであり、第三次世界大戦や核戦争という言葉が、いつまでもフィクションの中にだけ存在し続けることを、スタッフ一個人として祈っております。

義彦が徳川の血も石田の血も引いている、というのは権威付けのための悪意を感じなくもない歴史の違いですが、希望のある違いも1つございます。作中に出てくる屏風、いわゆる津軽屏風は、満天姫が所持していた分しか現存していません。揃った姿も見たかったな......と思い、桜國城にあるということにいたしました。
青森県では近年、大英博物館に所蔵されているふすま絵と対になるものが見つかっています。同じように、いつか残りもどこかで見つかるといいなと思っております。

さて、津軽の桜ですが、義彦が言うように長い冬の厳しい寒さに耐えて咲かせる姿はとても美しいです。弘前城西濠の桜のトンネル、外濠の花筏――。機会があればぜひ見に行っていただければと思います。

それでは次は『秋の空の下、もう一度君に逢えたら』お楽しみください。